開業物語5

開業物語 1-5


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【45】店舗準備
  ( 整体ー卒業試験 )

  11月11日。いよいよ整体の卒業試験だ。
 最初に実技、次に学科の順番だ。
 実技の試験は夕方5時10分から約30分間。
 今までと同様、施術相手の講師は事前に知らされて
 いない。女性の講師が現れて一瞬えっと思った。

  整体の実技の授業で、その講師にはかなりお世話
 になった。
 応用段階で、どの生徒も挫折感を味わう手技がある。
 首を揉む重要な手技だ。
 ほとんどの生徒が、その講師から指導を受ける。
 ここで拇指(親指)の使い方を身につければ、首以
 外のところで応用できる。
 昨年の6月、7月ごろはその段階だった。
 自分では今日は出来ているなと思っても、ダメ出し
 をされる。
 その手技の段階で留まって、数ヵ月費やし、納得で
 きるまで次の手技に進まない生徒もいる。
 その手技がマスターできないと、プロにはなれない。

  今はその講師に何度もダメ出しをされたことを感
 謝している。特に人の身体を扱う職業なら、それぐ
 らい厳しく指導するのが、当たり前だ。
 結果的にお客様へのサービスにつながる。
 できてもいないのに褒めると、本人はそのやり方で
 いいと思って、不十分な手技が身に付き、それが正
 しいと思い込み、一生気が付かない。
 成長がその時点で止まってしまう。
 生徒が、まだまだ改善が必要なレベルなら、「以前
 より良くなってきている」ぐらいの誉め方にとどめ、
 指導者は「上手だね」といってはならないと思って
 いる。

 よくあるのは、一生懸命やっているから、少しは誉
 めてほしいという人があるが、それは甘えだ。プロ
 を志す人なら、そんなことを考えるよりも、技を磨
 く練習をすべきだ。結果で示すべきだろう。

 昨年の応用段階の頃のことが思い出されたが、まず
 は試験に集中しよう。
 講師は、私が開業することを既に知っていたので、
 施術中にその話をした。
 アドバイスももらった。勿論施術中のこのような会
 話も重要な要素である。
 30分はあっという間だった。
 施術後、口頭試問があり、それも無事こなした。

 結果が出るまでしばらく待った。
「合格です。」と言われた。ホットした。

  もし不合格ならシャレにならない。
 開業間近で不合格なら、お店を開くどころかセラ
 ピストとして修行のやり直しだ。
 その後18:00から学科のテスト。
 凡ミスが数か所あったが合格だ。

  卒業試験後。
 実技はあと3回受けることができるが、開業の準
 備があるので1回だけ受講した。
 それが整体最後の授業となった。
 ちょっとさみしい気がした。
 
  昨年の3月16日から、実技は整体256回、
 タイ古式337回、合計593回。
 90分授業と120分授業があるから1,000
 時間以上受講したことになる。
 恐らく学校始まって以来、一番練習した生徒では
 ないだろうか。

  学校の同期にメールした。今までもお互い試験で
 合格するとメールを交換していたので、その習慣に
 則った。
 次々に「おめでとう」のメールを受け取った。
 この歳になってもやはり嬉しいものだ。
 11月末に卒業証書を受け取った。約1年8ヵ月の
 充実した修行だった。
 これからが本当のスタートだ。
   

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【46】 店舗準備
     ( 店舗サイン工事 )

  11月16日。卒業試験を合格した後なので、
 気持ちのゆとりがある。
 いよいよ店舗サインの工事が始まった。



  まずはウインドーマーキングだ。
 シート(フィルム)は内側から貼る。

  ①ガラスの一番下はタペストリー調のシート
  (フィルム)。柔和なスリガラス調で、外からの
   目隠しとなる。窓際を歩く時に外から見えない
   ようにしたいからだ。

   内側からも外が見えないが、半透明なので内側
   から照らすスポットライトの光はうっすらと漏
   れる仕掛けだ。

  ②タペストリーシートの上が透過性のグリーンの
   シート。内側からは椅子に座った状態で後を見
   ると外の様子を伺うことができる。
   透過性であるが、外からは中がうっすらと見え
   る程度で、これも目隠しの効果がある。

   ③太古ロゴの人の図形と背景が白のシートだ。
   ある工夫があるが、その「しかけ」はいわゆ
   る企業秘密だ。

 



 ④太古ロゴの隣のシート貼り付け完了。
 タイ古式マッサージ・整体サロン 各種
 スクールの文字が印刷されている。

 

 


  ⑤左右の白のシートも貼り付け完了。


 

 

  ⑥白のフィルムの上に透過性のグリーンの帯状
  のフィルムを貼った。
  グリーンの帯の上は約400mm幅で何も貼らな
  いガラスだけの部分を設ける。ガラス全面にフ
  ィルムを張ると熱が逃げにくくなり、ガラス
  が割れる危険性がある。熱割れ対策だ。

  ⑦突き出しサイン(左のはしごの上)、
  ⑧壁面サイン、
  ⑨階段上部看板等も同時並行で進んでいた。





 ⑧壁面サインだ。太古ロゴと案内矢印。
 矢印の色は黒で太くが原則。  

 

 

 

 
  
 ⑨階段上部看板だ。 

  ・太古ロゴ
  ・メニュー表
  ・矢印

 棚の上には観葉植物が置ける。




  夜、照明が灯ると、このような感じだ。1階のお
 店との調和もとれている。ウインドーマーキングは、
 コンセプト通りの表現ができた。
   ①タペストリー調とその上のグリーンから、う
    っすらと椅子が見える。
   ②白の部分はスポットライトの光がぼっ~と
    浮かぶ。
   ③白地に太古ロゴが映える。
 まあ、プロのデザイナーの足元にも及ばないが、素
 人っぽさがいいのではないかと自分を納得させた。

 



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【47】 店舗準備
  ( 内覧会 )

  今まで、スタッフについては一言も触れていない。
 スタッフを採用している時はHP上でスタッフ紹介
 ということで、氏名、プロフィール、写真などを掲
 載していたが、この『開業物語』では、氏名を出さ
 ず、単にスタッフという呼 称で表現するので、ご
 了承いただきたい。

  そろそろオープニング(開店)の日取りを決めよ
 う。内装、外装含め、ほぼ完成し、備品類もほとん
 ど収まった。12月にはオープンしたい。
 大安の日にしよう。 大安は12月1日、7日、
 13日、19日、30日だ。
 12月1日だと準備が間に合わない。
 12月7日に決めた。

  オープニングスタッフは、同じ学校の卒業生の女
 性3名にお願いした。
 まさか12月7日(水)オープニングがぶっつけ本
 番というわけにはいかないので、11月20日~
 11月30日の11日間は、内覧会を開催すること
 にした。
 オープンまで、下記のスケジュールで進めた。
 ステップ①の期間は一部の内装工事、店舗サインの
 工事も含まれている。
  -----------------------------------------------
  ①11月 2日~11月19日  
     運営準備、接客、施術シミュレーション
  ②11月20日~11月30日  
     内覧会で運営の検証、反省会、改善
  ③12月 1日~12月 6日  
    改善内容を反映した最終確認
  ④12月 7日         
    オープン(開店)
  -----------------------------------------------
  



  ①11月2日~11月19日  運営準備、接客、
  施術シミュレーション
  この18日間ですべて課題を解決して、
  11月20日の内覧会を迎えたい。
  --------------------------------------------
   ・電話応対練習
   ・スケジュール表(予約管理票も兼ねる) 
    への記入ルール確認
   ・お客様の来店からお見送りまでの
    仕事の流れ確認

   ・ドリンクの準備確認
   ・カウンセリングシート内容確認
   ・レジ打ち練習

   ・足浴のやり方擦りあわせ
   ・手技すり合わせ
   ・施術部屋の温湿度管理

   ・開店前、開店後の作業の確認
    
   ・HP作成
   ・パンフレット
   ・内覧会の案内
   ・学校へ開業の報告  
  -------------------------------------------  
  

   例えば、お客様のご来店からお見送りまでの業
   務内容をリストアップして、スタッフと共に打
   ち合せて決めた。   



  私も含め、スタッフ全員仕事の手順を覚え、繰り
  返し練習し、同じようにで きなければならない。
  ロールプレーで確認する。

  ●お客様からよく聞かれそうな質問(FAQ)を
   想定し、回答できるようにしておく。
   例えば:電話予約の際、または施術中の質問と
   して:   
 
        
    ・お店の場所は?
     (つつじヶ丘駅北口からのアクセス)
    ・営業時間は? 定休日は?
    ・スタッフは何人? 指名できるの?
    ・タイ古式マサージってどんなもの? 
     痛くない?
    ・整体ってどんなもの?
    ・予約は必要?
    ・着替えは?
    ・コースは? 延長できるの?
    ・どこで学んだの? タイで学んだの?
    ・いつオープンしたの? 

  ●カウンセリングシートは、ひな形完成。
   内覧会で実際に使ってみて、検証することに
   した。

  ●手技は本来同じ学校を卒業しているので、同じ
   ことは学ぶが、手技の意味合い、身体の使い方
   の理解や、手技の完成度、流れのスムーズさは
   各自差がある。
   不十分であれば、練習で改善すればいい。
   大事なことは、お客様がお困りの症状が、施術
   後改善できているかどうかだ。
   改善できなければ意味がない。
   お客様は、効果のある施術に期待
   してお金を払っているのだ。プロなら結果に
   こだわろう。
   
  ●タイ古式では施術時間が、60,90,120,150,
   180分の5コースを設定している。   
   お客様の症状によって、施術する部位が変わる
   が、コース毎に、施術部位、施術内容、時間配
   分の標準パターンを決めておくと便利だ。

    タイ古式の場合、下記のように施術する部位、
    体勢が多くある。
    これを全部まんべんなくこなすには120分あ
    れば何とかなるが、90分だと、充分カバ―で
    きない。90分は長いようだが、受けていると
    あっという間に終わる感覚だ。
     ------------------------------------------- 
      ・仰向け(オープニング含む。脚中心)
      ・腕
      ・ヘッド(首、肩も仰向けで)
      ・横向き
      ・うつ伏せ
      ・起こす前の仰向けストレッチ
      ・座位
     ------------------------------------------

    一例として: 

    60分なら 
      仰向け25分+うつ伏せ25分+座位10分 
    90分なら 
      仰向け30分+腕10分+ヘッド10分
      +うつ伏せ30分+座位10分

      仰向け30分+横20分+うつ伏せ30分
      +座位10分

    90分、120分を卒なくこなせるようになれば、
    どのコースも対応できる。
    学校では授業の1コマで施術できるのが45分、
    60分だったので、連続して60分を超えた施術
    は行っていない。ぶっ通しで90分、120分に
    慣れておく必要がある。
    さらに20~30分のインターバルで、何人も
    施術できる体力も必要だ。 
        
   
  ●ストレッチの手技で、エビ反りになるブリッジ
   は禁止技にした。
   タイマッサージ通で、そのような無理な姿勢の
   施術に慣れているお客様ならいいが、背中や腰
   を痛める危険性があるので、当面はやめておこ
   う。

  ●HP作成は、まだソフトのマニュアルを読んで
   いる段階だ。
    
 
  ②11月20日~11月30日 内覧会を開催し、
 下記の方々を招待した。
 スタッフはシフトを組み、交替で対応してもらった。
 招待した方は53人。そのうち施術(無料)を行った
 のは42人。私自身は15人施術した。
  ------------------------------------------
   ・学校関係者
   ・L社(社長、担当者、従業員)
   ・管理会社の社長
   ・アジアン雑貨のお店のスタッフ
   ・アジアン家具のお店のスタッフ 
   ・太古のスタッフの親族、友人、関係者
   ・私の元会社の部下、OB、関係者
   ・私の行きつけのコーヒーショップのスタッフ
  ------------------------------------------------

  11月20日(日)内覧会初日。この日は学校関
 係者限定とした。

  初日は誰を招待するか? 
 迷わず、学校の仲間にした。同じ志で一緒に学んだ
 連中だ。まずは彼らに来てもらいたいと前々から考
 えていた。
 また、気心も知れているから、スタッフも緊張しな
 いで施術ができるだろう。
 当日10名が来てくれた。
 そのうち5名は早めに来てもらって施術をした。
 施術の後は、開業の説明、夕方から、1階のやるき
 茶屋で懇親会だ。

  施術の5名には来店時にカウンセリングシートへ
 の記入、施術後、アンケート調査に協力したもらっ
 た。この2点は内覧会を通じて、施術を受ける方に
 記入してもらった。
 アンケートの質問は下記で、5段階で評価してもら
 うものと、コメントをもらうもので構成されている。
  特に一番下の「改善を要するところ」のコメント
 欄には、お店のために、言いにくいことであっても
 正直に書いてもらうようお願いした。



  記入式のコメントをいくつか紹介する。
  -----------------------------------------
  ★「良いところ」のコメント 

   ・お店の場所がわかりやすい
   ・タイ古式メインだが内装、BGMが
   「タイ」にこだわっていない点
   ・マット、枕が気持ちいい

   ・アットホームな雰囲気
   ・広い、清潔
   ・ダウンライトの感じがいい

   ・オーナーらしさが出ている
   ・施術内容(圧、スピード、ストレッチ、
    相手に合わせた施術等々)
   ・足浴が気持ちいい    
    その他
  -------------------------------------------
  ★「改善を要するところ」のコメント 

   ・カウンセリングシートの記入項目が多い
   ・カーテンの隙間が気になる
   ・タイパンツの先がだんだん細くなり、
    脚の太い人はきついかも?

   ・着替えを置くかごに小物入れがほしい
   ・着替えの上に置く布等があるといい 
   ・足浴のお湯の温度が少し高いか?

   ・部屋の温度が少し低い 
   ・BGMの音が大きい  
   ・加湿器があるといい

   ・ドリンクの種類を工夫したほうがいい
   ・ストレートティー、
    ハーブティーがあるといい
   ・ブーツを履く時、椅子があるとうれしい
   ・お水→天然水の表記がいい   
    その他
  --------------------------------------------
 
  「改善を要するところ」のコメントはとても助か
 る。自分たちでいいと思っていても、お客様の立場
 から見ると気になるという内容だ。当日終わってか
 らスタッフと打ち合わせをした。
 問題点を確認し、検証し、見直し改善した。

  先が細くなっているタイパンツは、私のミスだ。
 デザインが気に入り、購入したものだ。
 一度自分で試着してOKとした。
 実は立っている時は脚の太い人でも問題にならない
 のだが、仰向けに寝て、脚をくの字に曲げた時に先
 細りのところがひざ下につっかえる。
 お客様を想定し、実際の場面のシミュレーションを
 していなかった。大いに反省した。

 結局かなりの本数買ったタイパンツは使わず、スタ
 ッフにプレゼントし、先細りしていないタイパンツ
 を新たに購入した。結構な出費となったが、これも
 授業料だ。オープンしてから、この問題が発覚した
 ら大変だった。

  改善するのに費用がかかるものもあるが、内覧会
 で指摘されたことは、ほとんど改善できた。
 来ていただいた方々に本当に感謝している。
   
    
  内覧会は大成功だった。
 当初掲げた課題を全員実行することができ、アンケ
 ート調査やインタビューで問題点の洗い出しができ、
 改善のアクションを取ることができた。
 どの仕事でもそうだが、経験のないことは、事前の
 準備が大切だ。準備をしすぎて困ることはない。

  内覧会の期間中に何度か懇親会を行った。場所は
 便利なので全て1階のやるき茶屋。
 スタッフも紹介したかったので誘った。
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  11月20日 
    初日は学校の仲間。一緒の時期に学び、本当
    の意味でお互いの苦労が理解できる仲間だ。

  11月26日 
    会社時代の部下2人。この2人は内装関係に
    詳しく、10月17日に工事を行っている時
    に見学に来てくれた。
    今度は改めて完成した姿を見てもらった。

  11月29日 
    会社時代に静岡県の事業所で一緒に働き、苦
    労を共にしたOB7人。
    皆、私よりも年上で、いつまでも気にかけて
    くれているのはうれしいものだ。
    物件検討中の7月15日に町田で懇親会を行
    って以来だ。
    その時は、今回の物件の内見をする5日前で、
    契約できるかどうか分からなかったので、将
    来開業する予定とだけ報告した。
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【48】 起業準備
   ( 学校卒業 )

  11月29日は学校に認定証を受け取りに行った。
 講師が認定証を読み上げてくれた。
 当日その場に居合わせた先生方にも祝福された。
 タイ古式マッサージは上級コース後の試験に合格し
 た後、既に認定書はもらっていたが、それを含め
 て、これで認定書は下記の3つとなった。
  ----------------------------------------------   
   ①本科整体師養成上級課程修了の認定証
   ②本科タイ古式マッサージ師養成抜粋課程
    修了の認定証
   ③タイ国衛生省発行の認定証
   (タイ語と英語の2種類)   
  --------------------------------------------   
  これで2010年3月16日から通い始めた学校
 とお別れだ。予約なしで、自分の好きなタイミング
 で授業を受けることが出来、整体とタイの本科は何
 コマ受講してもOKという理想的なシステムだった
 ので、自分で納得いくまで練習することが出来た。

 プロとしてデビュー出来る技量と知識を身につける
 ことが出来たのは、熱心な講師と学校関係者の方々
 のおかげだ。勿論一緒に練習し、技を磨いた仲間は
 言うまでもない。


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【49】店舗準備
  ( 広告宣伝ーパンフレット )

  さて、いろいろな案件が一つ一つ片付いていくが、
 私の様に個人事業で立ち上げる小さな店舗にとって、
 重要な課題がある。それは『広告宣伝』だ。
 資金力があり、広告宣伝をする専門のスタッフを抱
 える企業ならともかく、小さなサロンはどうすれば
 いいのだろうか?

  どのような広告宣伝媒体が存在し、各々のメリッ
 ト、デメリット、費用対効果は? 
 初めての経験なので、やってみなければ始まらない。
 まずは考えられることをリストアップした。
  -----------------------------------------------   
   紙媒体 ・・ 駅前で通行人にパンフレットを
          配布。パンフレットの設置、近
          隣のお店においてもらう。
          ポスティング
          フリーペーパーへの広告掲載
   電子媒体・・ HP( Web Site )立ち上げ
          Facebook
          サロン紹介のサイト検討
   店頭  ・・ イーゼル(A看板)パンフレッ
          ト用のラック取り付け
          柱に貼りつけるポスター類 
  ---------------------------------------------------

 
  パンフレットは10月初めごろからデザイン案を
 考えていたので、施術部屋や待合室の写真ができれ
 ば差し替えて完成だ。
 インクジェットプリンターで印刷するため、時間が
 かかる。遅くとも11月末までに印刷を仕上げてお
 きたい。内覧会開催期間中はデスクワークに時間が
 避けず、HPの作成は遅れていたので、やむを得ず、
 オープン時のパンフレットは、HPのURLの記載
 なしで作ることにした。

 A4サイズで3つ折り仕様。両面印刷し三つ折りに
 する。
 

      ( 外 側 )

  ( 内 側   スタッフの顔は
マスキングしましたのでご了承ください)


  自分でデザインソフトを使ってデザインし、イン
 クジェットプリンターで印刷。
 三つ折りしOPP袋に入れる。 
 (※OPP=2軸延伸ポリプロピレン)
 三つ折りの用紙はネットで取扱い業者を見つけた。
 両面印刷するので、透けないように少し厚手の紙が
 いい。見栄えと、インクの密着を考え、マットタイ
 プを選定。業者に見本を送ってもらい、実際に印刷
 して評価したところ高級感があり気に入った。
 とりあえず1000枚ほど発注した。

  ポスティング用、駅前での配布用、店頭用で、取
 りあえず500枚程印刷した。インクジェットプリ
 ンターは1週間フル稼働した。

  駅前の道路、すなわち公共の場でチラシ、パンフ
 レット等を配布する場合、なにか手続きがいるのだ
 ろうか?ネットで調べると、警察署で申請手続きを
 す必要があるとのこと。

 下記の書類を揃え、提出後『道路使用許可証』が発
 行される。
 11月28日に調布警察署長宛てに申請書を提出し、
 次の日11月29日に道路使用許可証を受け取った。
  ----------------------------------------------   
  ・ 道路使用許可申請書
  ・ 添付書類 (配布場所の地図、パンフレット)
  --------------------------------------------   
  道路許可申請書に記載する項目は:
    ①道路仕様の目的 
    ②場所または区間 
    ③期間 
    ④方法または形態
    ⑤添付書類 
    ⑥現場責任者(住所、氏名)
  -----------------------------------------   

  発行された道路使用許可証に添付されている
  許可条件(物の交付)は
  ----------------------------------------------- 
   1.許可期間 12/1~12/15 
     (申請通り、取りあえず2週間とした)
   2 時間 10:00 ~ 18:00(申請通り)
   3.使用範囲 
     (別図の範囲、および地点とする)
   4.交付場所は一般交通の支障・妨害とならな
     いよう道路端で行うこと
   5.交付人員は1箇所につき3名以内とし、
     机・椅子等の物件を置かないこと。
   6.通行人に対しつきまとう等、通行の妨げに
     なるような行為をしないこと。
  ---------------------------------------------- 

  公共の場で何か配る場合は、本来このような手続
 きがいる。よく道端でチラシやティッシュペーパー
 を配っている人を見かけるが、ちゃんと手続きを
 しているのだろうか?
  
  12月6日まで、手分けしてパンフレット配りと
 ポスティングを行った。
 一般的にこのような配布物では1,000個配ってお
 客様が一人来るのが相場と聞いてビックリした。
 なんともはや効率が悪いもんだ。

  ポスティングや配布は今後従業員にお願いするの
 はやめようと思った。
 本来従業員に求めていることは、お客様へのサービ
 スだ。質の高い施術やコミュニケーションであり、
 パンフレットを配ることではない。
 その時間を施術の練習や知識の吸収に当てるべきだ
 と思った。実際、それ以降、従業員にお願いするこ
 とは一切なかった。
  

  これで広告宣伝の一つ目、パンフレットは仕上が
 った。オープンなので、初版はまとめて500部と多
 かったが、今後は情報を改訂するたびに必要な数量
 のみ印刷するようにしよう。
 ポスティングや駅前での配布は行わないので店頭で
 必要な分だけあればいい。

  デザインソフトを使って自分で原稿作成、お店の
 インクジェットプリンターで印刷という方法を選ん
 だ一番の理由は、仕事のスピードだ。情報改訂から
 印刷まで、1日あれば充分だ。

 費用の面ではどうだろうか。
 インクジェットプリンターは本体価格は数万円~5
 万円までで、相当立派な機能のものがあり、長年使
 うならかなりお得だ。問題はインクカートリッジだ。
 デザイン上ベタ面が多いとインク消費量が多く、あ
 っという間に「インク交換」のメッセージが出る。
 オフィスサプライでインクカートリッジの費用はば
 かにならない。
 メーカーには何とかもっと低価格で提供してもらい
 たいと思っている。
 

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【50】店舗準備
( 広告宣伝ー「ぱど」No.1 )

  12月1日。昨日までの内覧会の疲れが少し残っ
 ているが、7日のオープンに向けて気合を入れよう。
 パンフレットに続き、紙媒体の広告宣伝はどうしよ
 うか?このエリアではどんな媒体があり、どれぐら
 いの反響があるのだろうか?と考えていた。
 とその時、階段をコツコツと上ってくる音がした。
 誰だろう?

  「こんにちは~」女性の声だ。
 何か届け物だろうか? 階段下に7日オープンと表
 示しているのでお客様ではないと思うが…… 
 表示を見ずにお見えになったお客様だろうか?

 見ると、若い女性が遠慮がちに、ドア越しに笑顔だ
 が、少し緊張した面持でたたずんでいる。
  「はい、いらっしゃいませ。どちら様でしょう
   か?」
  「フリーペーパーのぱどです。少しお話させてい
   ただきたいのですが、今お時間よろしいでしょ
   うか?」
 丁度よかった。フリーペーパーも候補の一つだった
 ので。
  「あっ、いいですよ。お入りください。」
  「中までどうぞ。そのスリッパに履き替えていた
   だけますか? 靴はそのままで結構ですよ。
   奥へどうぞ。」

 待合室の奥の2人掛けのソファーに案内した。

  まずはビジネスライクに名刺交換をした。
  「ぱどのハタと申します。」
  「太古のオーナーの今西と申します。どうぞお座
  りください。」
 名刺を見た。株式会社ぱど 三田支局 羽太珠理。
 (※プロフィールの紹介、やり取りの紹介は、
 ご本人の了解を得ております)

  「ハタって羽太って書くんですね。あっ、太古の
   太が入っていますね~」
 初めて会う人との共通点探しをすると面白い。
 共通点があると親しみが湧き、会話が一気にスムー
 ズになる。出身地、趣味嗜好、血液型何でもいい。
 少なくとも1つや2つはあるだろう。
  「先に、中をご案内しましょう。」
  「あっ、よろしいんですか? お忙しいところ申
   し訳ありません。」
 お店の造りを見てもらって、だいたいどんなお店か
 を理解してもらうと話の内容が濃くなると思ったか
 らだ。
 奥の施術部屋までの廊下が長いので、
  「広いですね。」
 施術部屋4部屋を案内すると、
  「綺麗で落ち着きますね。ランプも素敵!」
 その他、化粧室、多目的ルームもご案内した。
  「ご自身で設計、デザインまでこなされたんです
   か? 調度品もご自身でお選びになられたなん
   て、ビックリしました。音楽も素敵ですね。」

 待合室に戻って、ひとまずお飲み物をお聞きした。
  「えっ! よろしいんですか。それでは… ロー
   ズヒップのホットをお願いします。」
 飲み物の種類はオープン時は、ローズヒップティー、
 緑茶、ジャスミンティー、天然水の4種類だった。
 ローズヒップティーは、学校で施術を学んでいる時に
 見つけ出したもので、普段から愛飲していた。
  「これ、すごく美味しいですね」
 ローズヒップティーはその後、羽太さんお気に入りの
 一品となった。

  さて、ここから本題だ。
 店舗づくりをかなり優先していたので、フリーペー
 パーの調査はほとんど行っていなかった。
 フリーペーパーとはどのような存在で、どのような
 効果があるのか?
 発行の頻度、どんな人が手に取ってみるのか?

  会社案内のパンフレットをもらった。必ず確認す
 るものがある。ビジョンと経営理念だ。
 ぱどのビジョンは:
 『情報を通じて 人と人 人と街をつなぎ 人も街も元
 気にする。』
 「情報」を「施術」に置き換えると太古の考えとよ
 く似ている。太古ロゴが人と人のつながりというメ
 ッセージも込められているので、ここでも共通点を
 見つけた。親近感が湧く。

  経営理念は4つの満足から成り立っている。
 『地域社会の皆様の満足、お客様の満足、株主の皆
 様の満足、社員の満足』
 太古は個人事業なので、株主は存在しないが、その
 ほかの3項目は、まったく共通する考え方だ。
 うん、なかなかいい。心の中でうなずいた。

  まずは基本的な情報だ。
 毎月1回発行。つつじヶ丘は、調布・仙川・千歳烏
 山エリアに含まれる。
 街中のいくつかのお店の前のラックに置いてあるか、
 ポスティング。
 掲載のサイズは一面もあれば、1/2、1/4 などもあ
 り、サイズと契約期間で料金が変わる。

  次に、ぱどでのリサーチに基づく情報を提供して
 もらった。
 また、誌面だけでなく、Web Site で「キレイぱど」
 という情報サイトがあるとのこと。
 こちらも簡単に説明を受けたが、もし興味があれば、
 ぜひ担当者から説明させてもらいたいとのことだ。

  もともとフリーペーパーは1、2点トライしてみ
 ようと考えていた。羽太さんの丁寧な説明とQ&A
 を通じて、ほとんどしくみや効果が理解でき、契約
 しようと思った。
  「契約するつもりです。ただしその前に、サイズ
   による料金の見積もりをお願いします。
   期間は1年。キレイぱどあり、なしで。それで最
   終的に判断させていただきます。」
 こちらから、いきなり契約という言葉が出て、ビッ
 クリされたようだ。

  契約しようと思った重要な決め手は、「人」で
 ある。もちろん「ぱど」という組織体とその商品の
 魅力もあるだろうが、それだけでは動かない。
 サラリーマン時代、仕事をする上で、重視してした
 のは「信頼関係」と「説明責任」だ。

 信頼関係を築くためには、お客様の求めることを把
 握し、相手の立場になってどうすれば期待以上の満
 足度が得られるかを考えて行動することだ。
 言われたことだけをこなすのではなく、頭を使って
 工夫し、プラスアルファ何を提供できるか?

  羽太さんの真摯な態度や、話の内容、雰囲気で信
 頼できると直感が働いた。
 本来は何度かお会いして、こんな人だな~と徐々に
 判ってくるものなのだろうが、この人は裏表のない
 人だと感じた。
 後々何度かお会いし、仕事のやり方を見ていると、
 その直感が正しいことが証明された。
 年齢を聞いてびっくりした。飛び込み営業にも関わ
 らず、落ち着いてしっかりしている。感心した。
 ぱどにとってみれば貴重な財産なんだろうな~。
 「人材」ではなく「人財」だと思った。 

  契約したらいつからの発行になるのだろうか?
 年内、年明けの広告は時間的に間に合わず、一番早
 くて2012年1月20日号からとのことだ。
 もともとフリーペーパーの調査が遅れていたので
 仕方がない。

  一連の話のあと、改めて太古の考え方、ロゴの説
 明、メニューの説明などを行った。
 話に夢中だったが、ふっと羽太さんを改めて見ると、
 かなりの美人だと気がついた。
 これが羽太珠理さんの第一印象だった。

  次回12月9日(金)15:00~打ち合せを
 することになった。




  HPの作成が後手に回っていた。スタッフがいる
 時間帯は作業できないので、夜中マニュアルを見な
 がら作業するが、なかなか上手くいかない。
 オープンに間に合いそうもない。
 ずるずる行くとまずいので、遅くともオープンから
 一週間以内にはHPを開設することに決めた。


  12月6日。いよいよ明日オープンだ。
 これまでの思いが頭をよぎる。
 会社を去ったのが2009年9月30日。
 開業が2011年12月7日。
 第二の人生が始まるまで2年2ヵ月と7日。

 この期間で実行したことは:
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  充電期間中の社会勉強
  外資系企業に応募し、英語での面接
  再就職支援会社主催のセミナー受講
  温泉施設でのタイ古式マッサージとの出会い
  整体師とタイ古式マッサージ師になる修行
  ロゴ作成、商標申請
  開業プラン策定、物件探しからサロンづくり。
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 数多くの人との出会いがあった。
 ネットワークが広がった。
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    ヘッドハンティング会社担当者
    再就職支援会社の担当者
    学校の講師、生徒
     (オープニングスタッフも含む)
    行きつけの喫茶店のスタッフ、店長  
    フラワーショップの店長
    アジアン雑貨店のスタッフ
    アジアン家具店のスタッフ
    やるき茶屋のマスター
    管理会社担当者、社長
    L社担当者、責任者、従業員の方々、社長
    大工さん
    看板業者
    弁理士
    内覧会に来てくれた方々
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  かなり疲れもたまって来ており、帰宅すると熟睡
 モードに突入した。体力勝負なので、風邪は絶対に
 ひかないようにしよう。